世界のSGIメンバーの皆様、こんにちは。
SGI仏壇座談会プラザ・主宰の島幸弘です。
昨日、私は30年来の盟友であり、共に広布の庭を駆け抜けた同志の「友人葬」にて、導師の大役を務めさせていただきました。
日本では、SGIメンバー自身が僧侶の代わりに導師を務め、同志の題目で故人を送る「友人葬」が定着しています。
それは形式的な儀式ではありません。
故人の「成仏」を確信し、残された者が「広宣流布」の遺志を継ぐことを誓う、最も崇高な「師弟の儀式」です。
今日、私はこの体験を通して、世界の同志の皆様にどうしても伝えたいことがあります。
それは、「私たちは、後世にどんな伝説を残せるか」という問いかけです。
「不死鳥」と呼ばれた男の凱旋
今回、旅立たれた故人は、30代後半から長く壮絶な病魔と戦い続けました。
しかし、私たちは彼を、尊敬を込めて「不死鳥（Phoenix）」と呼びました。
なぜなら、彼は倒れても、倒れても、必ず蘇ったからです。
入院しては回復し、また地域のために、同志のために走り回る。
その姿は「病気の人」という弱々しいものではなく、宿命を使命に変えて戦う「法華経の行者」そのものでした。
人生の最期、体が思うように動かなくなっても、彼は戦いを止めませんでした。
彼は自作の「地区新聞」を作り続けました。
震える手でパソコンに向かい、同志一人ひとりの名前を刻み、励ましを送る。
その姿そのものが、私たちに残してくれた「無言の指導」でした。
彼の遺作となった新聞の最終号。そこにはこう記されていました。
「自分の人生、あっという間だったが、万感悔いなし」
通夜の席で、ある方が「惜しい人を亡くした」と涙しました。
しかし、私は導師として、きっぱりと申し上げました。
「いいえ、違います。彼は『惜しい人』ではありません。見事に戦い抜き、人生を勝ち飾った『勝利の人』です」
ご遺体と対面した時、そのお顔は、まるで20年前の青年時代に戻ったかのように、シワひとつなく、清々しい笑みを浮かべていました。
これが、SGIが説く「成仏の相」です。
「やりきったぞ！ 最高の人生だったぞ！」
そう語りかけてくるような、崇高な勝利の姿でした。
1000年後の子孫へ
私は導師の席で、背中に同志たちの題目の響きを感じながら、ふと「永遠」という時間について思いを馳せました。
私たちもまた、いつかはこの世を去ります。
しかし、私たちの戦いは、そこで終わるわけではありません。
私はよく、こんな想像をします。
「1000年後の子孫たちが、今の私たちを見た時、何を語るだろうか」と。
遥か未来、世界広布が実現した時代の歴史家や子孫たちは、きっとこう語るでしょう。
「私の先祖には、島幸弘という人間がいた」
「彼は、創価の教えが世界に広まる『黎明期』に生きていた」
「師匠・池田先生と共に、泥臭く、悩みながらも、熱い祈りで戦っていた」
「彼らの『祈り』と『行動』があったから、今の私たちの平和と幸福があるんだ」
そう思ってもらえるような「今日」を、私は生きているだろうか。
ただ漫然と生きるのではなく、1000年後の未来に届くような、熱い祈りと行動を残せているだろうか。
故人の「悔いなし」という言葉は、生きている私たちへの強烈な激励でした。
「死ぬ瞬間まで戦い抜け。それが永遠の生命を輝かせる唯一の道だ」
私は導師を務めながら、深く心に誓いました。
聖と俗、死と生の間で
……と、ここまで書くと、私が非常に厳格で、特別な人間のように思われるかもしれません。
しかし、SGIの信仰の素晴らしさは「信心即生活」にあります。
荘厳な儀式を終え、全てをやり遂げた後、私は帰宅する車の中から妻に電話を入れました。
「お風呂、沸かしておいてね」
すると妻から「三女が来ているわよ」との情報。
つまり、孫が3人来ているということです。
私は導師の服のまま、近所のコンビニ（セブンイレブン）へ寄りました。
愛する孫たちのためです。アンパンマンのチョコレートを3つ。
そして、故人が好きだったウイスキーハイボールと、私の好きなビールを買って、いざ帰宅。
ところが……。
家の前には、なんと次女の車も止まっているではありませんか。
ということは、孫が2人増えて「合計5人」になっている！
私は踵（きびす）を返し、再びコンビニへ猛ダッシュしました。
息を切らしてレジに行くと、さっきと同じ優しい店員さんが目を丸くしています。
「あれ？ お客さん、さっきアンパンマンのチョコ3つ買いましたよね？」
私は頭をかきながら、正直に答えました。
「いやあ……家に帰ったら、孫が増殖してまして（笑）あと二つ追加でお願いします」
店員さんも思わず「クスッ」と笑い、「賑やかでいいですね」と言ってくださいました。
家に帰り、お菓子を買ってきたよ！と話すと、家中を飛び回っていた孫たちが一堂に整列。
お菓子を渡すと、娘の号令で全員が声を揃えて「じいじ、ありがとう！」。
「世界一かわいい孫たちの愛くるしい声を聴くと疲れも取れます。」
その後孫たちは地域のイベントで全員が出かけ、家の中は一人っきりになりました。
「私は一人になってしまった・・・」
そして、私はゆっくりとお風呂にはいり、しみじみと考えました。
これが「生（せい）」なんだな、と。
さっきまで、荘厳な「永遠の旅立ち」を見送っていた。
帰宅すると、こんなにも賑やかで、かわいい孫たちに娘たちにかこまれていた。
そして、一瞬で一人になってしまった。
これが生きていると言う事だ。
温かい「今の生命」に囲まれていた。
導師として同志を送ることも使命。
じいじとして、孫にお菓子を買いに走るのも使命。
この「振れ幅」こそが、私の人生であり、地に足のついた人間革命の実践なのだと思います。
世界の同志の皆様へ
「死」を見つめることで、「生」がより輝きます。
同志が命を懸けて教えてくれた「生きる喜び」を、私は孫たちの笑顔の中に再発見しました。
皆様は、ご自身の人生を通じて、後世にどんな「物語」を残したいですか？
どんな困難があっても、「不死鳥」のように蘇り、最後は「悔いなし！」と笑える人生を、共に歩んでいきましょう。
私の導師としての体験、そして孫とのドタバタ劇の全貌（と私の本音）は、YouTubeライブの動画でも語っています。
「日本のSGIメンバーのリアルな一日」として、ぜひご覧いただき、生存確認をしてください（笑）。
あなたの1000年後に何を、どう残しますか？コメントお待ちしています。
▼第113回 YouTubeライブ 動画はこちら
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